盆地特有の蒸し暑さで知られる京都の夏。エアコンに頼りきりの生活はどうしても電気代がかさみ、体にも負担がかかります。実は、家そのものの設計を工夫するだけで、夏の暑さはぐっとやわらげることができます。今回は、自然の力を活かして快適に暮らす「パッシブデザイン」という考え方をご紹介します。
パッシブデザインとは?
パッシブデザインとは、機械設備にできるだけ頼らず、太陽の光や風といった自然エネルギーを上手に取り込む(または遮る)ことで、一年を通して快適な室内環境をつくる設計手法です。「パッシブ(passive)」は「受動的」という意味で、自然の恵みを受け取る発想が名前の由来です。夏は日射を遮り、風の通り道をつくることで、エアコンの使用量を抑えながら涼しく過ごせます。
京都の夏に効く3つの工夫
まず庇(ひさし)や軒の深さ。夏の高い太陽は深い軒で遮り、冬の低い太陽は室内に取り込む——この角度の差を計算した設計が、季節ごとの快適さを生みます。次に通風(つうふう)。風の入口と出口を対角線上に配置すると、家の中を風が抜けやすくなります。京都のように夜になると気温が下がる地域では、夜間に涼しい外気を取り込む「ナイトパージ」も効果的です。最後に断熱と日射遮蔽(しゃへい)。外付けのすだれやシェード、Low-Eガラス(特殊な金属膜で熱の出入りを抑えたガラス)を組み合わせれば、窓から入る熱を大きく減らせます。これらは新築の注文住宅で計画的に取り入れるのはもちろん、リノベーションの際にも検討できる選択肢です。
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平間 木乃香(garDEN不動産)
平間木乃香 
