2024年1月1日の地震のあと、ずっと気になっていて、ようやく現地へ行くことができました。
見てきたものをそのままお伝えしようと思います。
最初に訪れたのが、輪島市黒島町にある「ゲストハウス黒島」です。
黒島は北前船の寄港地として栄えた歴史ある港町で、
今も江戸・明治期の古い建物が残る地区です。
そこに、古民家を改修したゲストハウスがあります。
黒島はもともと人口減少が続いていた地域でしたが、
震災によってその流れが一気に加速してしまったそうです。
「30年で起こるはずだったことが一瞬で現実になった。」とおっしゃっていました。
だからこそ、悠長に構えている時間はない、
その危機感も原動力に活動されていました。
ゲストハウス事業はもちろん、マリンアクティビティ体験、
増えすぎたウニの駆除活動などを通して
「里海・里山とともにある暮らしを100年先へつなぐ」
ためのプロジェクトをされています。
▶ ゲストハウス黒島:https://www.guesthouse-kuroshima.com/
次に見せていただいたのが、修復された地域の神輿の様子です。
地震で倒壊・損傷した神社や、保管していた神輿が傷ついたという話は各地から聞こえていました。
こちらの神輿も例外ではなく、1000以上のパーツにくずれてしまいました。
修復の動画を見たとき、細部まで丁寧に手を入れている職人さんの作業と、
「これを直したい」という地域の人たちの気持ちが重なって見えました。
神輿が戻ってくることで、祭りが戻ってくる。
祭りが戻ることで、地域が「続いていく」という感覚を取り戻せる
——そういうことなのだと思いました。
▶ 神輿修復の様子(動画):https://youtu.be/7-HGjM2xd58
「現代集落」というプロジェクトにも触れる機会がありました。
能登の古民家を活用し、被災地の復興という文脈だけでなく、
「これからの集落のあり方」を問い直すようなプロジェクトです。
実際にプロジェクト自体は震災の前から開始されており、
当時は調味料も含めた朝食自給率100%を実現されるなど、
様々な実験的な取り組みをされています。
実際にここに関わっている人たちの話を聞いて、
地域と外からの人が混ざり合う場のつくり方や
これから先の集落の在り方について考えさせられました。
古い建物を壊さず、集落と人をつなぎ考え、人が集まれる場所として使い続ける。
その発想は、わたしたちが京都でやっていることとも、どこか重なります。
▶ 現代集落:https://villagedx.com/
輪島市の「白米千枚田」も移動の際に見ることができました。
日本海に向かって斜面を埋め尽くす1004枚の棚田。
農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に指定され、
2011年には「世界農業遺産」にも認定されている場所です。
実際に見ると、写真で見るよりずっと急な斜面に、
信じられないほど小さな田んぼが整然と並んでいます。
一枚一枚は本当に小さくて、機械が入れるような広さではありません。
それでも、ここに田んぼがある。
人が、ここで米をつくり続けてきた。
地震の後、棚田の石積みも多くが崩れたと聞きました。
今は修復作業が続けられています。
「また田植えができる日のために」という気持ちで、
地元の方や支援者が石を積み直しているそうです。
▶ 白米千枚田:https://wajima-senmaida.jp/
書き連ねてみると、共通しているのは「続けようとしている人たちの話」だったな、と気づきます。
ゲストハウスを開け続けること、神輿を直すこと、集落に人が集まる場をつくること、棚田に米をつくり続けること。
それぞれが、その場所の「続き」をつくろうとしている姿でした。
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